外国籍者がインドネシアで運転免許を取得する5つの条件
インドネシアでは運転手さんを雇っている方も多いのではないでしょうか。
運転手さんがお休みだとどこにも行くことができません。
ご自分でも運転ができればいいなと思われたことはありませんか?
インドネシアで私たちのような外国籍者が運転免許証を作るのに一番簡単な方法は、業者さんにお願いすることです。
しかしながら、法的にはどのようになっているのか調べてみました。
インドネシア警察のサイトPOLRI(Kepolisian Negara Repbulik Indonesia)https://www.polri.go.id/layanan-sim.phpとインドネシア公共統合サービスSatu Layanan(Pusat Layanan Publik untuk Indonesia)https://satulayanan.id/cari/index?cari=jenis+simのサイトから、外国籍者の運転免許証の条件や手続きが、実際にはどのように規定されているか、一緒に見ていきましょう。
運転免許証全6種類のうち外国籍者が取得可能なのは2種類のみ
車両と運転者に関する政令1993年第44号第216条および第211条(2)項によると、運転免許証の種類は以下のようになります。
- 運転免許証 A(外国籍者の取得可)
3,500kg以下の4輪車両用 - 運転免許証 特A(インドネシア国籍者のみ取得可)
人・物品用の3輪車両用 - 運転免許証 B1(インドネシア国籍者のみ取得可)
1,000kgを超える車両用 - 運転免許証 B2(インドネシア国籍者のみ取得可)
1,000kgを超えるトレーラー付車両用 - 運転免許証 C(外国籍者の取得可)
設計時速40kmを超える2輪車両用 - 運転免許証 D(インドネシア国籍者のみ取得可)
障がいを持つ運転者または特別な必要性のある運転者に対する特別な運転免許証
(出典:インドネシア警察のサイトPOLRI(Kepolisian Negara Repbulik Indonesia)https://www.polri.go.id/layanan-sim.php)
外国籍者は運転免許証A(普通乗用車)とC(オートバイ)のみの取得が可能です。
運転免許証新規申請の5条件
外国籍者は普通乗用車とオートバイの運転免許証を取得できるわけですが、誰でも手続きができるわけではありません。
インドネシア公共統合サービスSatu Layanan(Pusat Layanan Publik untuk Indonesia)https://satulayanan.id/cari/index?cari=jenis+simのサイトによると、以下の条件を満たさなければいけないことになっています。
- パスポート、滞在証明証、または外交官証明書
- 自国の運転免許証、または国際運転免許証がある場合は、理論試験
- 運転免許証を取得したことがない場合は、理論試験と実施試験
- 外国籍者用運転免許証の有効期間は1年、ただし外交官は5年
- 心身ともに健康であることの医師による証明
手続きについて
同じく、インドネシア公共統合サービスSatu Layanan(Pusat Layanan Publik untuk Indonesia)https://satulayanan.id/cari/index?cari=jenis+simのサイトによると、手続きについての留意事項は以下のようになります。
同サイトの記述の仕方は、やや分かりにくいところもありますが、信ぴょう性を保つため、内容はそのまま訳しています。
- 運転免許証AとCに限定される
- 労働省による許可がある場合を除き、一般的な運転免許証は取得不可
- 次のものが必要:
・短期滞在許可証(訳注:原文ではKIMSとなっていますが、現在ではKITAS、KITAPが該当すると思います) ・外国人報告STMD(訳注:インドネシア在住の外国籍者が警察に報告するSurat Tanda Melapor Diriです) ・パスポートおよびビザ ・居住証明書(住所地の町内会RTなどで作成します) ・医師による身心とも健康であることの証明書 - インドネシアに定住する外国籍者の運転免許証は5年間有効
- 大使館員および、その家族は5年間有効
- 専門家としてインドネシアで就労する外国籍者は1年間有効
- 旅行者はバリ州のみで1か月間有効
- 免許証所得者が帰国する場合は、運転免許証を発行した運転免許証事務管理センターへ報告しなければならない。
運転免許証取得手続きができる場所
運転免許証事務管理センター
Satpas SIM Jl. Daan Mogot KM 11, Jakarta Barat
こちらの一か所のみしか記載されてなかったので、ジャカルタ以外の地方ではどのようになっているのか、今の時点ではよく分かりませんでした。
今後、機会があれば調べてみようと思っています。
費用
国際運転免許証 250,000ルピア(訳注:なぜ「国際」運転免許証なのかよく分かりませんでした)
シュミレーター使用の運転技能試験 50,000ルピア
保険 30,000ルピア
インドネシア公共統合サービスのサイト(2018年10月)では、正規の料金はこのようになっているようです。
しかし、「国際」運転免許証という記述の意味が分かりませんし、どこまで正しい情報なのかよく分かりません。
窓口に行って調べたわけでもないです。改正されている可能性もあります。
なお、業者さんに頼むと、こちらの10倍ぐらいはすると思いますが、多大な根回しがあるようなので、大儲けしているわけでもないようです。
インドネシア公共統合サービスのサイトでは、手続きにかかる時間・期間の欄が空欄になっていました。
私の経験から言えば、ひとりで手続きをしようとする方は、最低でも早朝から夕方までかかることを覚悟で行く必要がありそうです。
まとめ
以上、法的にはどうなっているかに焦点を置き、外国籍者の運転免許証取得手続きについてご紹介しました。
基本的にはこのような法があってこその、外国籍者用運転免許証です。
しかし、実際の手続きの細部においては、まったくこの通りでもないようです。
私は毎年、西ジャカルタのダーン・モゴット通りの運転免許センターに手続きをしに行っています。
外国籍者用窓口がちゃんとあるのですが、その窓口で外国人らしき人が手続きをしているのを見たことは殆どありません。
苦労は買ってでもしようというタイプの方は、おひとりで手続きされるといいかもしれません。
最初に総合案内カウンターなどで、「外国籍なのだが運転免許証を作りたい」とお尋ねになるのがおススメです!