インドネシアでのドローン撮影、高度150メートル以下なら届出不要
ジャカルタでドローンを飛ばしてきました
日本のお客様がジャカルタでの取材をされた際のご要請で、「DJI Phantom 4 Pro」という機種のドローン1台をジャカルタの中心部で飛ばし、撮影をさせていただきました。
ドローンを飛ばすこと自体は、専門の業者さんにお願いしたので、オペレーターの方が全てやってくれました。
業者さんのほうからも規制に関する説明は何度となくお聞きしていたのですが、自分でも確認しなければならないと思い、インドネシアの法規制を調査したところ、飛行高度が150m以下であれば届出は不要であることが分かりました。
実際にドローンを飛ばす場合、やはり、規制に関してはしっかり知っておきたいですよね。
ドローンが飛んでも良い高度
ドローンなど空を飛ぶものの規制は運輸省が管轄です。
運輸大臣規則によって色々と定められているのですが、規則の中ではドローンは「乗務員を伴わない航空機システム」に該当します。
私たちが街の景色を撮影する場合は大体、地上100mをちょっと超えるぐらいで十分だと思うのですが、調べて分かったことは、ドローン飛行の許認可は地上150m以下であれば不要だということです。
根拠は「インドネシアが管理する空域おける乗務員を伴わない航空機システム稼働管理に関する運輸大臣規則2015年第PM180号」(インドネシア語、PDFファイル)https://jdih.dephub.go.id/assets/uudocs/permen/2015/PM_180_Tahun_2015.pdf
の中の補足書類1、2.3.2.のところです。
上の写真が該当部分なのですが、インドネシア語なので下に訳してみますね。
2.3. 乗務員を伴わない航空機システムは、次の空間では操縦してはならない。
2.3.1.管制空域(Controlled airspace)
2.3.2. 非管制空域(Uncontrolled airspace)のうち高度が地上500フィート(150m)を超える空域
そして、管制空域よりも下にある非管制空域であっても、地上150mを超える高度であれば、操縦してはいけません。
以上の事から、地上150m以下は操縦してよいことになります。
高度150m以下ならドローン飛行の届出不要
地上150m以下であれば飛んでも良いことはお分かりいただけたのではないかと思います。
では、150m以下であれば届出は不要なのでしょうか?
届出が不要かどうかを証明するとしたら、上述の「運輸大臣規則2015年第PM180号」を全部読むか、同規則の施行法があるかもっと探さなくてはなりません。
しかし、もし、150m以下は届出をした上で飛ばしても良いということであったら、大変なことで、現実的ではありません。
業界では既に150m以下は届出は不要というのが定着しています。
画像&映像ファイルが直ぐにもらえるセット
さて、150m以下の撮影飛行で、私たちが今回お願いした業者さんは、次のようなセットをお勧めしてくれたので、そのままお願いしました。
「オペレーターに全てお任せ画像&ビデオ標準セット」
- 画像の解像度20メガピクセル
- ビデオの解像度4Kまで
- 現場での待機5時間/1日
- バッテリー4セット+充電器(バッテリー1セットにつき22分の飛行)
- カラー編集付き画像8枚(8枚の静止画像を選び、色を修正します。ここで言う色とは、写真の彩度と明度のことです。空の青色を黄色に変えるというようなことではありません。)
- 編集なしのビデオファイル
- ファイル形式を問わずフラッシュディスクでお渡し(撮影した動画や静止画ファイルをオペレーターさん側が準備したUSBフラッシュディスクにコピーしてくれ、当日その場で受け取れます。ファイル形式は事前に指定もできますが、通常は、画像はJPEG、ビデオはMP4です。)
まとめ
150m以下であれば、煩雑な手続きもなく、気軽にドローンで撮影ができそうですね。
ただ、住宅地の上を飛んだりすると、プライベートを害することもあるので、マナーをわきまえることが必要だと思います。
私のほうで手配した飛行では、高層ビルがいくつもあるような場所だったのですが、あるビルの境界線あたりでオペレーターさんの操縦が利かなくなり、落下してしまうというハプニングがありました。
個人や企業のプライバシー侵害には十分、気を付けなければいけないと思いました。
また、業者さんによると、雨天の場合は撮影する映像が鮮明ではなくなるので、雨が止むまで待ったり、次の日まで延期になってしまうそうです。
準備だけでなく、スケジュールにも余裕を持たせることが必要ですね。
インドネシアでドローン撮影をされる機会がありましたら、以上のことに注意していただければと思います。
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