2015年インドネシア一般銀行で簡素化「外国人の外貨口座開設」
利率の高いインドネシアで口座を開設しようとしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以前は、滞在許可のある外国人しか口座を開設できませんでした。
2018年現在では、外貨口座であれば、外国人でもインドネシアのローカル銀行に口座を持つことができます。
今さらながらの情報なのですが、インドネシア金融サービス庁(OJK:Otoritas Jasa Keuangan)が2015年9月16日付で出していた「外国籍者個人の外貨預金口座開設の簡素化に関する書簡(Surat Edaran)がその根拠です。
金融サービス庁の報道発表を参照しながら、ご紹介していきますね。
どんな銀行で開設できる?
*金融システムの中核であり、インドネシアの中央銀行であるインドネシア銀行ジャカルタ本社にある、3,958人が一度に礼拝できるモスクです↓
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2015年9月15日付、金融サービス庁(OJK)書簡第S-246/S.01/2015号が、外貨による事業を行う、全ての一般銀行の取締役会へ送られました。
一般銀行における、外国人の外貨口座開設手続きが簡略化されたからです。
もっとも新しい法律のひとつであるシャリーア銀行に関する法律2008年第21号(インドネシア語、クリックするといきなりダウンロードが始まります)によると、「一般銀行」の定義はありません。
あるのは、従来式一般銀行とシャリーア一般銀行です。
法的なあいまい部分なのかもしれませんが、現時点では一般銀行の提議が確認できませんでした。
おそらく、従来式一般銀行とシャリーア一般銀行の両方なのでしょうが、確認が必要です。
なぜ口座開設が簡単になったの?
*インドネシア全域に多くの支店がある、政府系のインドネシア国民銀行(BRI:Bank Rakyat Indonesia)のポスター。国是「多様性の中の統一」をかかげる神鳥ガルーダ↓
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金融サービス庁の理事会長ムリアマン・D・ハダッド氏によると、この書簡については、2015年9月9日、政府が打ち出した経済政策の実施案のひとつなのだそうです。
以前は、外国籍者の口座開設には、顧客デューデリジェンス(顧客適正評価)の一環で、パスポートのほか、滞在許可証(KITAS)、その他の書類が必要でした。
2015年の簡素化の主旨は、「常連訪問者の」外国籍者が、インドネシアのローカル銀行で、外貨預金口座をもっと簡単に開設できるようにするためです。
外国籍者の外貨資金をインドネシアの銀行システムの中へ取り入れれば、外貨ストックが増加します。
外貨の供給を高めることが目的です。
外国籍者のインドネシアにおける投資や観光を促進することも期待されてのことでした。
口座開設の条件
*2018年10月1日、国家五原則(パンチャシラ)の日に行われた、政府系銀行、インドネシア国家銀行(BNI:Bank Negara Indonesia)の国家儀式↓
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外国籍者の口座開設にかかわる条件は次の通りです。
- 旅行者:残高2,000~50,000米ドルまで
●パスポートが必要
●最初の預金は2,000米ドル以上、残高は50,000米ドルまで
●残高10,000米ドル未満は手数料が高い - 残高制限なし
●パスポートのほか、母国の銀行による参照書類、住居地証明書、妻の身分証明書、借家契約書、または、クレジットカード・デビットカードなどが必要
●残高50,000米ドルを超える - 高額残高
●パスポートのほか、母国の銀行による参照書類、住居地証明書、妻の身分証明書、借家契約書、または、クレジットカード・デビットカードなどが必要
●残高1,000,000米ドルを超える
●定期預金の利子にかかる税金は、通常の税金よりも安い(累進性)
●リスクマネージメントと銀行経営における慎重性の条件を満たした、特定の銀行においてのみ実施を優先
上の条件で、妻の身分証明書とあるのは、不思議ですね。
独身者や女性の場合は不要ということなのでしょうか。
私個人の意見ですが、口座開設の際は、ひとりの名義にせず、配偶者の方やお子様などと連名にするほうがよいと思います。
名義がひとりだと、口座所有者の身に不幸があったときに、残された家族はその後の手続きに大変苦労することになります。
リスクを軽減するために、ぜひ、このことを覚えておかれるとよいと思います。
おわりに
以前、私が行きつけのシャリーア銀行に聞いた時は、外国籍者の口座開設には滞在許可が必要とのことでした。
ただし、外貨口座ではなく、ルピア口座のことだったのかもしれません。
上述の書簡があった2015年9月より前だったのか、後だったのか、分かりません。
2015年に手続きの簡略化の対象になった一般銀行の中に、シャリーア銀行が入るのかどうかも分かりません。
シャリーア銀行とはイスラーム法に基づいた経営を行う銀行のことです。
今後、機会があれば、今回調べた際の不明点を、再度、調べてみようと思います。
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