1970年創設、思い出残るジャカルタ日本人会が2017年に移転していた話

インドネシア最大の日本人コミュニティー

子どもが大きくなったので、幼児の時に読んでいた本を寄付しようと、久しぶりにジャカルタ市の中心部にあるジャカルタ日本人会へ行ってきました。

子どもが3~5歳の時、図書館の利用のために、足繁く通った場所だったのですが、なんと過去のその場所には貼り紙があり、移転したということでした。

ジャパンクラブ移転

ジャカルタジャパンクラブ移転の貼り紙。

インドネシア・日本両国間の親善、インドネシア社会への社会貢献といった活動を1970年から続けているジャカルタの日本人会、ジャカルタジャパンクラブはタムリン通り、サリナデパート向かいのビルにありましたが、2017年の中頃にスディルマン通りへ移転していたのでした。

ジャカルタ日本人会とは

ジャカルタ日本人会には法人部会と個人部会があります。

JJC法人部会

ジャカルタジャパンクラブ法人部会

法人部会は、進出日系企業の円滑なビジネス活動を支援し、日本人商工会議所としての機能を果たしています。

法令改正など、ビジネスに影響を及ぼすトピックについての情報収集・情報提供、日系企業の投資環境に関する意見集約、インドネシア政府への意見具申、法人会員同士の交流促進・ビジネス連携強化などの活動をしています。

JJC個人部会

ジャカルタジャパンクラブ個人部会に図書館がある。

個人部会は、日本人同士の親睦、健康増進、危機管理を行う、日本人会としての機能を果たしています。

教養部、運動部、会報部等を設置し、DVD・図書の貸し出し、クラブ活動、日本人納骨堂慰霊祭、講演会等のイベント、Eメールでの情報送信等、種々の活動を行っています。

クラブ活動について、私は一度、ジャカルタの南部、チプタットの婦人警察署で行われている柔道クラブを見に行ったことがあります。インドネシアの人が半分ぐらいを占める数十人ほどの集まりで、大変賑やかでした。日本人男性がインドネシア語で説明しながら、指導を行っているのが印象的でした。日本人の幼稚園から中学生ぐらいのお子様を始め、幅広い年齢層の方々が集まっていました。

図書館

個人部会に入会すると、図書を借りることができるようになります。

最近は電子図書でも本が読める時代になってきたので、大人の単行本の利用は減っているようです。その分、流動性の高い、雑誌が綺麗にディスプレイされています。

幼児向けにはやはり紙の本を与えるのが良いので小さなお子様連れの方が多いようです。

この図書館の良いところは、日本語の図書を寄付できることです。

私も今回は段ボール箱7箱分の幼児用図書を置いてきました。

移転前のJJCでは、かなり古い図書も大切に使われれていました。

しかし、現在は新しい本が多いという印象です。

移転したとは知らず、9年ほど前に足繁く通ったJJCへ寄付本を持参しましたが、かなり古い本もあり、新しい図書館には似合わず、多くは廃棄になったかもしれません。

日本語の図書は引き取り手が他にないと話す私に、荷物運びを手伝ってくれたインドネシア人のお兄さんが「古紙として売れるよ」と丁寧に教えてくれました。

寄付してもお金は得られないので、売った方が良いという考え方はインドネシアでは普通なのですが、私としては古紙として出すのは忍びないので、(ちらしを置いてもらうという別の目的はあったものの、)寄付をするために渋滞する道を時間をかけてやってきたのでした。

思い出と化したスカイラインビルのジャパンクラブ

その昔、車が使えない時はジャパンクラブへ向かうため、トランスジャカルタというバスに乗って行ったこともあります。

乗り換えを間違えたり、混雑したバスの中で抱っこしていた子供のサンダルが落ちて、居合わせた人に拾ってもらったりしたことが思い出されます。

今回の移転と寄付で、幼い子どもの手を引いて通ったジャパンクラブの図書館、そして、読み聞かせで読み込んだ数百冊の幼児本が一瞬にして思い出と化しました。

ジャパンクラブのあったスカイラインビルのトイレも礼拝所も、子どもと行ったものでしたが、既に中学生になった子どもは何も覚えていません。

子どもは「こんな渋滞の中、時間をかけてやって来て寄付しなくていいのに。捨てればいいのに。」と言いつつ、今回は付いて来てくれたのでした。

新しくなったジャカルタジャパンクラブ

さて、いつまでも思い出話ばかりですみません。

以前は日本大使館にも非常に近い場所に位置していましたが、時代の移り変わりとともに、ジャカルタにおける日本人の活動エリアが段々と南下してきていて、多くの日本人にとってはやや立地的条件が良くなかったこと、そして、手狭であったこと、ビルの老朽化などが移転の理由の一部ではないかと思われます。

同じスペースに配置されていた事務所と図書館は、現在では別々に分かれています。

図書館では若々しく、朗らかな4人のインドネシア人の女性が受付を務めています。

以前の場所で見慣れていた職員の方々は移転を機に退職されたということでした。

世代の移り変わりを感じます。

子どもが煙の実験に使うために日本で購入し、現在は不要になっていた線香も、図書と一緒に寄付させていただき、新しいジャパンクラブを後にしました。

線香は日本人納骨堂慰霊祭の際に使われるということです。

まとめ

以上、情報提供というより、個人の思い出話ばかりになってしまい、失礼いたしました。

50年近い歴史を持ち、移転し新しくなったジャカルタジャパンクラブへ、お時間のできた時に寄ってみるのはいかがでしょうか。

ちょっとした相談に乗ってもらったり、意外な情報が得られるかもしれません。

THE JAKARTA JAPAN CLUB
Wisma KEIAI 16th Floor
JL. Jend Sudirman Kav.3
Karet Tengsin, Jakarta 10220
TEL: +62 (21)572-4321 (直通)
開館時間:
月曜日~金曜日 8:30~16:00
土曜日  10:00~16:00

(2018円4月30日調べ)

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