【バンドン】穴場で珍名所、混雑無縁のB級スポット「虹の集落」
週末になるとジャカルタから来た観光客で、テーマパークやショッピングモールがごった返すバンドン市。
ジャカルタに住むインドネシア人にとって、3時間ぐらいで行けるバンドンは格好の観光地なのです。
そんなバンドンの表向きの観光には飽きてしまった人、混雑は苦手という方のために、とっておきの穴場をご紹介します。
その名も「虹の集落(Kampung Pelangi)」です。
虹の集落って何?
ただ単にバンドンの大通りを車で通っているだけでは、この地に何年~何十年住んだとしても、虹の集落に出会うことはありません。
なぜならば、車が入れる道はこの集落へ繋がっていないからです。
集落の近辺は階段も多く、オートバイや自転車で行ける道も限られています。
張り巡らされた路地も、不規則な作りになっていて、道が分からなければ人に聞くしかありません。
こんな道を通ります
「虹の集落」へのプライベートツアーは全部徒歩で行います。
行程は色々あるのですが、実際に歩いている時間は1時間もないと思います。
ただ、景色を見たり、写真を撮ったりしていると倍の時間がかかるでしょう。
急こう配の坂道や階段が多いので、ご高齢の方や体力に自信のない方にはお勧めしません。
狭いので人を横切ったりするときはスンダ語で「プンテン(Punten:失礼します)」と言って通り過ぎます。
遊ぶ子どもたち
バンドン市は西ジャワ州の首都で、スンダ民族の人々が住むところです。
日常会話はスンダ語です。
私はインドネシア語はかなり分かるのですが、スンダ語はほぼ全く理解できません。
仮にインドネシア人であっても、よそから来た人はインドネシア語を使うことになります。
インドネシア語を使うことは、部外者であることを証明することになります。
地方政府が整備
今でこそ、きれいに整備され「虹の集落」と言われているこの場所ですが、人づてに聞いた話によると、昔は退廃した印象が強く、治安もあまり良くなかったそうです。
バンドン市の地方政府によって路地は舗装され、対象地区の家々の外壁は、カラフルな色のペンキが塗られたのです。
大通りは建物がぎっしりなのに、路地を降りていくと、意外なことに緑あふれる森が出現します。
森の中にはきれいに整備された道があり、歩いていく人やオートバイの人に時々出会います、
このように整備されてからは、意味もなくたむろする人々が消え、治安も改善されたということです。
今では、大通りの渋滞を避け、裏道として徒歩利用する人もいるようです。
森を抜けると出現
森の木々の隙間から徐々に集落が見えてきます。
大通りから入ってくる時は急こう配を降りるのですが、降りてしまうと道は平坦になります。
山登りの用語で山の尾根を歩く「稜線歩き(りょうせんあるき)」というのがあったのを思い出します。
稜線歩きでは登り切ってしまえば比較的平坦な道が続くのですが、これはその逆で、「谷歩き」かもしれません。
下ってしまえば、後は平たんな谷なのです。
谷底には川が流れています。
水門コースと公園コース
水門コース
虹の集落を抜け、川を見ながら森を歩いてしばらくすると、水門です。
虹の集落からは少し距離があるものの、ここでもパステルカラーの塗装がしてあるのが印象的です。
水門から先はダムのように水が溜まっていて、大変危険なので、ここで引き返します。
公園コース
公園コースを選ぶと、大通りに面したチタルム河川地域管理局チカプンドゥンテラス公園(Teras Cikapundung BBWS Citarum)に到着します。
公園に流れているチカプンドゥン川(Sungai Cikapundung)では、ボート遊びができたり、魚に足の裏を噛ませるテラピーがあったり、市民がくつろいでいる姿が見られます。
大通りに面したカフェで休憩してもいいですね。
もと来た道を歩いて戻るのもいいですし、公共の車に乗ることもできます。
土日の大通りは渋滞
首都ジャカルタでは平日のビジネスアワー前後に渋滞するのですが、バンドン市ではジャカルタから来る車によって休日の渋滞がひどくなります。
バンドン市の平日の渋滞は、ジャカルタに比べれば大したことはないというのが私の印象です。
ジャカルタの人々は平日は働くために、そして、休日は遊ぶために、渋滞に巻き込まれているというのが現状なのですね。
さいごに
ご紹介した道程はGoogleマップでは検索できません。
ガレリチュンブルイットホテル(Galeri Ciumbuleit Hotel)のやや南の方から、東の谷方向に降りていきます。
谷を降りるとチカプンドゥン川の支流、または用水路のような川があり、その川沿いに歩いていく形になります。
Googleマップがまだ入れない集落はインドネシアには無数にあり、これはそのひとつに過ぎません。
「虹の集落」ツアー、いかがでしょうか?
清水純子へのお問い合わせはこちらから。
無料メルマガはこちらから。