インドネシア人の給料、月給2万円強、年収27万円強って何ルピア?

インドネシア人の給料については、インドネシアで起業する人や、起業したいと考えている人にとって、なくてはならない情報です。

物価が上がり続けているインドネシアでは、頻繁に情報の見直しをする必要があります。

インドネシア中央統計庁(Badan Pusat Statistik)の2018年5月8日付のデータによると、2018年2月の労働者、または従業員の月給は、男性2,910,000ルピア、女性2,210,000ルピア、男女を合わせた平均は2,650,000ルピアです。(出典:https://finance.detik.com/berita-ekonomi-bisnis/d-4010336/ini-daftar-gaji-pegawai-di-indonesia-kamu-yang-mana

これらは、日本円にするとどれぐらいなのでしょうか?

月給2万円強で生活できるの?

ガソリン代や維持費もかかります。

ガソリン代や維持費もかかります。

日本円の対ルピアレートも刻々と変わりますが、仮に1円=125ルピアとすれば、上述の男女平均の月給は21,200円となります。

私たち日本人がこのような数値を見ると、「平均額で平均的な生活が可能だ」と考えがちではないでしょうか。

しかし、それは正しくないと思います。

日本に比べて、インドネシアでは賃金の高低差が激しいだろうということ、働く人々の多くは自立した生活をしていないだろうことが、その理由です。

つまり、給料の高い人はとても高いけれど、低い人はとても低いということです。

社会人になっても、親元で生活している人も多いです。

私が個人的によく聞くことですが、「働くために親に交通費をもらう」人も少なくありません。

また、知人の経営する男性用下宿屋と女性用下宿屋の入居者は、企業などで働く独身の人たちなのですが、部屋代の滞りが多いです。

17種の業種別平均月給

様々な職種をひとからげにするのも難しいですね。

様々な職種をひとからげにするのも難しいですね。

インドネシア中央統計庁のデータでは、上述の平均値の取得方法などは説明されていません。

17種の業種別平均月給は次のようになっています。

  1. 金融、保険 4,130,000ルピア/月
  2. 鉱業、粉砕 4,130,000ルピア/月
  3. 情報、通信 4,060,000ルピア/月
  4. 政府、防衛、義務的社会保障業務 3,810,000ルピア/月
  5. 電気・ガス供給 3,420,000ルピア/月
  6. 交通、倉庫 3,170,000ルピア/月
  7. 企業サービス 3,130,000ルピア/月
  8. 不動産 3,070,000ルピア/月
  9. 保健・福利厚生 2,970,000ルピア/月
  10. 水供給、廃棄物、リサイクル 2,890,000ルピア/月
  11. 教育 2,710,000ルピア/月
  12. 建設 2,630,000ルピア/月
  13. 加工産業 2,480,000ルピア/月
  14. 卸売業・小売業、自動車・オートバイ修理 2,160,000ルピア/月
  15. 宿泊、飲食業 2,100,000ルピア/月
  16. 農業、林業、漁業 1,760,000ルピア/月
  17. その他のサービス 1,440,000ルピア/月

これだけを見ても、かなり開きがありますね。

業種の分類の仕方もおおざっぱ、かつユニークで、お国柄が表れているような気がします。

年収は27万円強?

ひとつの職種における立場の違いによっても、収入の傾向は異なります。

ひとつの職種における立場の違いによっても、収入の傾向は異なります。

月給の平均額が21,200円ということであれば、12か月分で254,400円です。

実際には、年に1度、大祭手当(THR:Tunjangan Hari Raya)の支払いが、雇用者に義務付けられているので、月給以外の収入があります。

大祭手当の金額について、労働大臣規則2016年第6号第3条(1)項によって、次のように定められています。

  1. 勤続12か月以上は月給1か月分
  2. 勤続1か月以上12カ月未満は、「勤続月数÷(12×月給1か月分)」

この規則は雇用者が支払わなければならない最低ラインを示したものです。

実際には2~3か月分ぐらいを大祭手当としている会社が多いようです。

上述の平均月給も総支給額なのか、手取り額なのか、定かではないのですが、仮に大祭手当が1か月分だとすると、月収の平均は次のようになりそうです。

2,650,000ルピア×13か月=34,450,000ルピア

または

21,200円×13か月=275,600円

月給は27万円強ということになりますね。

さいごに

いかがだったでしょうか。

インドネシア人スタッフの給料を考える際には、規則で定められら最低ラインをクリアしているだけでなく、物価などの要素も考慮しなければなりません。

収入額が見合わなければ、従業員はどんどん転職していってしまうでしょう。

平均データや法律による最低ラインだけに囚われないことも大事だと思います。

 

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